依頼内容
お客様より、所持不動産の賃貸マンションの一室の玄関のリフォームのご依頼をいただきました。躯体で使用しているコンクリートが剥き出しのため、そちらを石材系塩ビタイルにて雰囲気を変えてほしい、とのご依頼でした。
施工内容
まず、玄関のリフォームで考えるのはタイルか塩ビタイルなどのクッションフロアか。どちらにも、メリットデメリットがありますので、そちらを書いた上で、今回塩ビタイルになっていった経緯を書いていきます。
タイル
タイルの使用を考える時、まず初めに出てくる問題は厚みによる段差ができないか?という問題です。当社で主に使うタイルのほとんどがLIXIL様のものになるのですが、そのほとんどが厚さが9mmです。今回の施工場所で考えると、玄関手前のアルミサッシ部分の段差が6mmなので、高さを揃えようとすると、まず土間を削る必要があります。また、耐久性ですがタイルは割れます。「経年によって」という事も多いですが、石である以上負荷が掛かれば割れるのです。特に、段差を埋めずに、側面が見えてしまっている場合は横からの衝撃には弱いので、特に割れやすいです。玄関前のアプローチなど、タイル張りの部分が端から割れていきやすいのはそのためです。
なので、今回のようにマンションですと、共用部位である基礎を削るための申請や、その手間や工賃を含めて、余程のことがない場合は塩ビタイルでの施工をお勧めしています。ただ、目地や施工面そのものは、やはり本物の石であるタイルは高級感や雰囲気が違います。こだわってタイルをするのも手間や予算はかかりますが、その分満足感が高いことは言うまでもありません。
塩ビタイル
当社で取り扱う塩ビタイルはサンゲツ様、TOLI様が多いのですが、どちらも厚みは3mmのものが多く、施工面とそれ以外の部分の高さの違いを気にしなくていいパターンが多いです。そして、その加工のしやすさから工期も短く、手軽に床材のリフォームをする際に多く選ばれています。
また、耐久性にも優れ汚れも落ちやすいことから、室内の床材をあえて塩ビタイルにするお客様も多いです。TOLI様の商品では、塩ビ以外にもアクリルや、新素材を使いそのリアルさや耐久性をさらに高めています。デザインも豊富で、本物の石材のネックな材料の高さもなくコストパフォーマンスに優れています。
デメリットとしては、80度ほどの温度で膨張してしまうため、床暖房やキッチン周り、飲食まわりでの使用は避けた方がいいです。一度膨張してしまうと、ヨレになったり、シワになったりしてしまいます。
以上のことから、今回の玄関の床材としては塩ビタイルが最適であるとご提案させていただいて、お客様も納得していただけました。写真を見ていただくとわかるのですが、表面の凸凹の加工による陰影が、さながら本物の石材を感じさせます。
塩ビタイルには用途に合わせて、その耐久性や、デザインなど各社揃っておりますので、サンプル等ご覧になりたい場合などでもお気軽にお問い合わせいただければと思います。